日本テニス界のダブルエースと言ってもよい成長をみせている、西岡良仁選手
しかし生来の負けず嫌いがエスカレートして、ラケットを破壊する場面もしばしば!
それはいつの大会の試合だったのでしょうか?
また当時の状況が気になりますよね。
今回は西岡良仁選手がラケットを破壊した時はいつの試合だったのか、また当時の状況について詳しくまとめました。
西岡良仁がラケットを破壊したのはいつの試合?
西岡良仁選手がラケットを破壊してしまったのは、下記の試合のときです。
年月日 | 大会名 | 相手選手 | スコア |
2019年8月29日 | 全米オープン 2回戦(ハード) | フェリシアーノ・ロペス(スペイン) | 7-6,0-6,4-6,4-6 |
2020年9月22日 | ハンブルグオープン 1回戦 (クレー) | ドミニク・ケプファー (ドイツ) | 6-7,6-4,1-6 |
2020年9月30日 | 全仏オープン 2回戦(クレー) | ユーゴ・ガストン (フランス) | 4-6,6-7,6-3,2-6 |
2022年1月17日 | 全豪オープン 1回戦 | ラドゥ・アルボット (モルドバ) | 3-6,4-6,6-4,2-6 |
スコア中の赤字になっているセットで、西岡選手はラケットを破壊してしまいました。
超のつく負けず嫌いの西岡選手、ラケット破壊はうなづけなくもないですが、あまり良いことではないですね。
ではどんな経緯でラケット破壊に至ったのか、詳しくみてみましょう。
2019年8月29日:全米オープン2回戦VSフェリシアーノ・ロペス
2019年全米オープン、初戦を3-6,6-4,6-4,6-4で、アメリカのマルコス・ギロン選手を破り突破した西岡選手。
2回戦の相手はスペインのベテランサウスポー、フェリシアーノ・ロペス選手でした。
華麗なるサーブアンドボレーをみせるロペス選手。
しかしこの時すでに37歳と相当なベテランの域に達していました。
甘いマスクは世界中に恋人がいる、と噂されたほどの選手です。
第一セットをタイブレークの末、7-6と奪取した西岡選手でしたが、第二セットに入るとにわかに暗雲が漂い始めます。
ロペス選手はベテランとなったとはいえ、サウスポーからのサーブは強烈、スペイン選手には珍しくサーブアンドボレーで攻撃してくるタイプです。
強烈なサーブと、バックハンドから緩いスライスを繰り出すコントラスト、ネットを奪って先手攻撃。
ダブルスの名手でもあるロペス選手は、当然ボレーも上手いプレーヤーです。
何とこの第二セットで西岡選手は1ゲームも取れず、サーブを3回ブレークされて0-6で失ってしまいます。
第三セット、4-4で迎えた自らのサービスゲームをブレークされ、それまでのうっ憤が爆発し、ラケットをたたきつけて破壊してしまうのです。
このキレたメンタルを立て直すことができず、このセットを4-6、次のセットも4-6と落とし、敗戦の憂き目にあいました。
2020年9月22日:ハンブルグオープン1回戦VSドミニク・ケプファー
2020年ドイツハンブルグで行われたハンブルグオープン(ドイツ国際)に出場した西岡選手は、初戦で地元ドイツのドミニク・ケプファー選手と対戦します。
クレーコートで行われたこの大会、西岡選手よりランキング下位の66位であるケプファー選手でしたが、前週のイタリア国際で8強入りするなど、好調なプレーを持続していました。
第一セットを、タイブレークの末6-7とケプファー選手に奪われた西岡選手でしたが、第二セットでは粘り強いストロークを展開し、6-4で奪い返します。
しかし第三セットでは再びケプファー選手がペースを握り、イライラが募った西岡選手は、コートにラケットをたたきつけて破壊してしまいます。
ランキングは自分より下位、すごく特長のある選手でもない、そんな相手に敗戦し、ふがいない自分が許せなかったのでしょう。
2020年9月30日:全仏オープン2回戦VSユーゴ・ガストン
全米オープンの後に行われるという、異例の事態となった2020年全仏オープン。
各選手いつもとは違う季節での開催に、特に気候面で戸惑いがあったようです。
西岡選手はこの大会初戦で目下売り出し中、若手の超新星でこの全仏でも第19シードとなった、カナダのオジェ・アリアシム選手と対戦し、何と7-5,6-3,6-3のストレートで圧倒、勝利します!
意気揚々と2回戦に進出した西岡選手、相手はワイルドカード、世界239位、二十歳になったばかりの地元フランス ウーゴ・ガストン選手です。
ガストン選手は初戦を突破したとはいえ、相手も同じワイルドカードの選手でした。
小柄、ビッグサーバーでもないガストン選手、従って西岡選手優位は動かないだろうと予想されました。
しかしこの試合がとてつもない、いわゆるクレーコートの激戦になろうとは誰も思っていませんでした。
ガストン選手の武器は、何といってもドロップショット!
相手を追い込んでからとか、展開を作ってからの場面ではなく、全く意表を突く形でドロップショットを繰り出してきます。
ツアー屈指のフットワークを持つ西岡選手、ドロップショットの受けは得意であり、逆にそれをチャンスに結び付けるほどです。
ところがガストン選手のドロップショットはショット自体が絶妙なうえ、プレースメントも素晴らしく、そして予想だにしない場面で繰り出してくるため、西岡選手といえども拾えません。
第一セットを4-6で落とした西岡選手、絶対に取り返したい第二セットはタイブレークにもつれ、ここも落としてしまうのです。
タイブレークの場面で、ドロップショットを決められた悔しさ、ブレークポイントを握りながらどうしても取れない展開への怒りが爆発、ラケットを叩きつけ破壊してしまいます。
結局西岡選手は22回ブレークポイントを握りながら、5回しか生かせず、逆に12回の自身のブレークピンチでは6回のブレークを許してしまいました。
第三セットを意地で6-3と奪い返すものの、大きな流れを変えられず、次のセットは2-6で落としあえなく敗戦してしまいます。
ガストン選手のその後
しかしこの後のガストン選手は、次戦全仏を含めグランドスラムを3度制覇しているワウリンカ選手と対戦、フルセットの末勝利します!
この試合のファイナルセットは何とガストン選手の6-0!
そして4回戦ではこの大会の第3シード、2020年全米で優勝しグランドスラム念願の初制覇をとげたティーム選手との対戦となりました。
ガストン選手は2セットを奪われてから猛反撃、2セットを奪い返し、ドロップショットで走らされ、疲労の色が見えるティーム選手にあわや逆転、というところまで追い込みました。
結局サーブ力で押し切られて敗戦しますが、クレーにガストンあり、と世界へ発信しました。
西岡選手が敗れたガストン選手はそんなプレーヤーだったのです。
2022年1月17日:全豪オープン1回戦VSラドゥ・アルボット
2022年オーストラリアで行われた全豪オープンに出場した西岡選手は、初戦で予選勝者のラドゥ・アルボット選手と対戦します。
世界ランキングは試合当時124位であり、西岡良仁選手は119位。
シングルス最高記録もラドゥ・アルボット選手が39位、西岡良仁選手が48位と同程度の実力と言える試合となりました。
1stセット、2ndセットと連続で取られ、ストレート負けになるかもしれない状況の中、3rdセットはなんとか取り返します。
しかし4thセットの第5ゲーム、西岡良仁選手はブレイクを許します。
第6ゲームはラドゥ・アルボット選手がキープし、第7ゲームを迎えました。
その第7ゲームで西岡良仁選手が2度目のブレークを許し、これまでのフラストレーションが爆発してラケットを破壊してしまうのです。
ラケットを破壊するまでは、プロテニス選手の試合ではたまに見かける光景ですが、その後の西岡良仁選手のジェスチャーが波紋を呼びましたね。
まとめ
今回は西岡良仁がラケットを破壊したのはいつの試合で、当時の状況についても詳しくまとめました。
おさらいしますと、西岡良仁選手がラケットを破壊してしまったのは、下記の試合のときです。
年月日 | 大会名 | 相手選手 | スコア |
2019年8月29日 | 全米オープン 2回戦(ハード) | フェリシアーノ・ロペス(スペイン) | 7-6,0-6,4-6,4-6 |
2020年9月22日 | ハンブルグオープン 1回戦 (クレー) | ドミニク・ケプファー (ドイツ) | 6-7,6-4,1-6 |
2020年9月30日 | 全仏オープン 2回戦(クレー) | ユーゴ・ガストン (フランス) | 4-6,6-7,6-3,2-6 |
2022年1月17日 | 全豪オープン 1回戦 | ラドゥ・アルボット (モルドバ) | 3-6,4-6,6-4,2-6 |
元来の負けず嫌いな性格から、ついついフラストレーションがたまると、ラケットを破壊してしまう西岡選手。
あまり良いこととは言えませんが、それだけ勝負への執着心は人一倍ということでしょう!
会心の試合ぶりで勝利、ガッツポーズ、そして笑顔、そんな西岡選手を数多く見てみたいですね!
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