ラファエルナダル選手と言えば、テニス界屈指の名選手です。
2005年に19歳で全仏オープンを制覇して以来、特にクレーコートでは史上最強ともいえる戦績を残し、そのプレーの凄さ、強さ、そして天才ぶりを発揮してきました。
ここでは、そのラファエルナダル選手の凄さ、強さ、さらには最強、天才といわれる所以に迫っていきます!
ナダルの凄さとは?強さの秘訣や天才で最強と言われる理由5選!
🤫 Don’t tell anyone…
… here I am 😉 pic.twitter.com/x1F2BJnH3y— Rafa Nadal (@RafaelNadal) December 31, 2021
ラファエルナダル選手の凄さ・強さの秘訣について、5つ挙げてみました。
- ①ヘビートップスピン
- ②無尽蔵のスタミナ
- ③フォアハンドダウンザライン
- ④粘り強く強靭なメンタル
- ⑤ツアー屈指の戦略家
ではそれぞれ詳しく解説していきます。
①ヘビートップスピン
ラファの逆転勝ちーーー‼️🙌🙌🙌
グランドスラム21度目の最多‼️
やっぱり、やっぱり、やっぱり凄いや~✨✨✨
今回は出場していないフェデラーとジョコビッチも20回優勝。
ラファが一番最初に勝利を得たね!
ホント凄い‼️引退を覚悟した人の底力は凄い‼️#ラファエルナダル #全豪オープン2022 pic.twitter.com/6OGulCZvXT
— 小早志 優雨 👑 Yu Kobayashi (@YuuK_Japan) January 30, 2022
ラファエルナダル選手の凄さ・強さの秘訣の1つ目は、ヘビートップスピンです。
フォアハンドヘビートップスピン、ナダル選手の代名詞とも言ってよい武器です。
ナダル選手から放たれるトップスピンショットは、強烈で重いストロークです。
若いころのナダル選手は、相手のウィナーショットを抜群のフットワークでことごとく拾ってしまい、この強烈で重いトップスピンで返球していました。
相手とすると、何度打っても返球され、最終的には逆にナダル選手にウィナーを決められてしまうという、まさに試合をしているのが嫌になる展開でした。
強烈に回転のかかったボールが、コート深く突き刺さり、かといって抜群の安定性でミスもほとんどありません。
この際立ったトップスピンボールの威力を最大限試合に生かし、相手を圧倒する、これがラファエルナダル選手の原点であり、最大の武器なのです。
②無尽蔵のスタミナ
「今年の残り3つの #グランドスラム のうち一つは勝ちたいと思っている。それが僕の目標だね。できれば #全仏オープン で達成したい。トップ選手たちと5セットマッチを戦う準備はできていると思うよ」
ー #カルロス・アルカラス#テニワ https://t.co/spdvQm33Kq— WOWOWテニスワールド (@w_tennisworld) May 16, 2022
ラファエルナダル選手の凄さ・強さの秘訣の2つ目は、無尽蔵のスタミナです。
特にクレーキングと呼ばれるナダル選手のクレーコートでの試合ぶりは、このスタミナの凄さを見せつけてくれます。
ハードコートや芝コートに比べ球足が遅くなり、バウンドも高くなるクレーコートでは、ハードや芝では追いつけなかったショットに選手が追いつき、返球できてしまうケースをよく目にします。
これで決まったか、と思われる強烈なショットも、スピードが若干そがれ、そのためにウィナーとならないのです。
そのため、クレーコートでの試合は当然ながらラリー回数は多くなり、消耗戦の様相を呈してきます。
ましてグランドスラムでは5セットマッチ、いつ終わるとも知れぬ、まさに気の遠くなるような試合が展開されるのです。
対戦相手に主導権を握られたプレーヤーのストローク戦では、相手に左右、前後に振られ、これを返球するには相手以上のスタミナを消耗するのが普通です。
特にレシーブゲームでは、まず相手にサーブを打たれるわけですから、試合展開はサーバー側に主導権があるといってよいでしょう。
しかしナダル選手は、強烈なサーブ、ストローク、ドロップショットなどで揺さぶられ、相手に大きく振られていてもことごとくこれを返球、最終的に形勢逆転してしまうのです。
相手選手は、試合開始序盤はナダル選手と互角に打ち合い、ゲームも競っています。
しかし、じわりじわりとナダル選手は相手のスタミナを奪い、自らは無尽蔵とも思えるスタミナで走り回り、相手がギブアップするような状況まで追い込んでしまいます。
気が付くと終盤ではナダル選手からポイントをほとんど奪えないという状態に陥り、ナダル選手のVAMOS!を聞かされる羽目になるのです。
恐るべき無尽蔵とも思えるスタミナ、これはナダル選手の大きな武器です。
③フォアハンドダウンザライン
🎾22日開幕の🇫🇷全仏オープン、🏆優勝賞金は2.9億円https://t.co/28Dp0E8aBq#全仏オープン #RolandGarros #Tennis #テニス #テニス365
— tennis365.net テニス365 (@tennis365) May 12, 2022
ラファエルナダル選手の凄さ・強さの秘訣の3つ目は、フォアハンドダウンザラインショットです。
相手が素晴らしいプレーをみせ、ナダル選手をフォアハンド側に完全に追い出し、「ポイントは決まった」と思われたショット、ナダル選手はコートのはるか外側から渾身のフォアハンドショットを放ちます。
ああアウトだ、ボールの軌道はコート外に飛んでいるのです。
ところがこの強烈なスピンがかかった高軌道のボールは、ぐんぐんとカーブを描いてラインに向かっていきます。
それでもこの高さではロング側にアウトであろう、と思われた瞬間、ショットは急激に落ち始め、まさにピンポイントにコート隅へ吸い込まれていくのです。
そしてコート上では、ナダル選手がVAMOS!とともにガッツポーズで躍動、相手選手はなすすべもなく下を向いてしまうという、おなじみの光景が繰り広げられます。
フェデラー選手、ジョコビッチ選手、錦織選手なども天才的と思われるショットを放ちますが、この相手が全く届かないところからコート内に入ってくるナダル選手のショットは、まさにその天才ぶりを現した典型的なショットです。
④粘り強く強靭なメンタル
🎾【引退を発表しているツォンガとシモンが全仏OPのワイルドカードを獲得】🎾
#全仏オープン #シモン #ツォンガ #テニス #テニスクラシック #RolandGarros #tennis #tennisclassic https://t.co/8r1EdSnoDj— テニスクラシック編集部 (@Tennis_Classic_) May 11, 2022
ラファエルナダル選手の凄さ・強さの秘訣の4つ目は、粘り強く強靭なメンタルです。
若いころは、自分よりも上位選手と対戦することが多いはずですから、常に挑戦者の立場、相手の怒涛の攻撃に、何度もピンチに立たされます。
しかしナダル選手は決してあきらめず、どんなに追い込まれていてもそこからの逆転を信じて全力プレーします。
このメンタルのスタミナもナダル選手はずば抜けており、フィジカル面との両面で相手をスタミナで圧倒するのです。
これまで、ナダル選手は幾多の危機を乗り越えてきています。
フィジカル面に裏打ちされた消耗戦での勝利がナダル選手の背景にありますので、毎大会、毎試合激しい試合を繰り広げれば、ナダル選手は年齢とともに体調やケガのリスクが高まるであろう、と思われていました。
事実、2009全仏でセーデリング選手に敗れた、全仏における最初の敗退の際はヒザにテーピングが巻かれ、明らかに完調ではありませんでした。
2010年~2011年には復活したものの、2012年にふたたびヒザを痛め、ロンドンオリンピックを辞退することになりました。
2013年世界一位に復活するものの、2014年に手首の故障で一時ツアー離脱、そして2015年は長期的な不調で「ナダル選手もここまでか?」とささやかれた時期でした。
そして記憶に新しい2021年も後半は背中の痛みで大会に出ることが出来ず、ウィンブルドンや東京オリンピックでその雄姿を見ることはなかったのです。
この何度も何度もやってくるフィジカル面の危機、年齢を重ねれば回復度合いも遅くなり、100%には戻らないケースも多いと思われます。
ナダル選手以外のプレーヤーがその立場に置かされていたら、引退を決意したかもしれません。
ところがナダル選手は、この数多の危機をことごとく乗り越え、また乗り越えただけではなく、GS優勝や世界ランク1位復活といった結果を見事に残しているのです。
さすがのナダル選手もフィジカル面で100%回復しない状況になっています。
しかし、バックハンドを鍛え上げたり、サービスに磨きをかけたり、早いタイミングでボールをとらえ、ネット勝負に出たりといった戦略面も練り直し、いつも新しいナダル選手としてよみがえり、ファンの前のその姿をみせてくれます。
2022年全豪オープンも見事13年ぶりに優勝しました!
この超タフなメンタル、貫く通す精神力はまさにずば抜けています。
これがナダル選手の強さをしっかりと裏打ちしているのです。
⑤ツアー屈指の戦略家
🎾 #全仏オープン
🏆 #全仏オープン
✍🏻 Tsitsipas, Stefanosが優勝する
📈 7.9倍
⏰ 06-05 18:00
🙋 ゆうたこ @yutakoPronoshttps://t.co/zz7JQxdm94
速報でナダルが全仏オープンを欠場すると情報を得ました。ブック側はまだナダル有でアウトライトが組まれていますので、今が狙い目かと思いま…— スポーツ勝敗予想配信 – ブックメーカーズ (@thebookmakerst) May 13, 2022
ラファエルナダル選手の凄さ・強さの秘訣の5つ目は、ツアー屈指の戦略家です。
あるプロテニスプレーヤーが、ラファは稀代の戦略家である、と語ったことがありました。
フェデラー選手や錦織選手が、ひらめき型の天才肌プレーヤーとすれば、ナダル選手やジョコビッチ選手は、練りに練り上げた戦略を実践するタイプのプレーヤーといえるでしょう。
2005年初頭、18歳のナダル選手のランキングは50位代でした。
春先からぐんぐんランキングを上げ、全仏オープンを初制覇し、以降の輝かしい戦績を残す第一歩だったのがこの年です。
2005年のテニスシーンはどうだったでしょうか?
2001年ウィンブルドンでサンプラス選手をあの伝説の一戦で倒したフェデラー選手のまさに全盛期。
2003年にウィンブルドンでGS初制覇を成し遂げたフェデラー選手、2004年は全仏以外のGS三冠、11大会優勝、74勝6敗(勝率9割2分5厘)、2005年はウィンブルドンと全米を制覇して11大会優勝、81勝4敗(勝率9割5分3厘)、まさに向かうところ敵なし破竹の快進撃を続けていました。
驚異的な強さを誇ったこの時期のフェデラー選手でさえ、全仏ではナダル選手にどうしても勝てませんでした。
ここにナダル選手の屈指の戦略家としての片りんがうかがえます。
フェデラー選手はずば抜けての強さをみせている、しかしそのナンバーワン選手を破れば、自らがナンバーワンとなれる、あるいは破らなければ永遠にナンバーワンにはなれない、そういった決意があったのではないでしょうか?
フェデラー選手を研究し尽くし、打倒フェデラー選手の戦略を練り上げ、それを忠実にあるいはそれ以上に実行したのです。
高レベルでのオールラウンダーであるフェデラー選手のわずかな、唯一とも言ってよい弱点は、片手バックハンドにありました。
もちろんフェデラー選手のバックハンドは超一流です。
しかし片手であるがゆえに、より高いボールにはどうしても打ちづらくなります。
人並外れたスピン量のボールを持つナダル選手が、フェデラー選手のバックハンドへ徹底的にショットを集めるのです。
クレーコートの全仏は特にボールが弾むため、芝やハードコートに比べさらに高弾道になります。
このショットを基軸として、抜群のフットワークを持つフェデラー選手以上に動き回るナダル選手、エースショットを拾いまくり、自分のペースに引きずり込むのです。
この戦略を徹底的な反復練習で練り上げ、汗だくになりながら練習しているナダル選手が目に浮かびます。
身体が勝手に反応するぐらいの反復練習をしたことでしょう。
2006年再びGS三冠に輝くフェデラー選手の年間成績は92勝5敗(勝率9割4分8厘)でしたが、この5敗のうち4敗はナダル選手に喫したものです。
相手選手を徹底的に研究して練り上げた戦略を、驚異的な反復練習で身体に覚えこませ、試合では際立った集中力でこれを実践していく、これがナダル選手の強さ、負けない秘訣なのです。
まとめ
👏🏻👏🏻👏🏻👏🏻 feliz de ver otra edición del #Challenger de @atptour en @rnadalacademy https://t.co/ANZZCoc31M
— Rafa Nadal (@RafaelNadal) September 1, 2021
以上、「ナダルの凄さとは?強さの秘訣や天才で最強と言われる理由5選!」と題してまとめましたがいかがだったでしょうか。
ラファエルナダル選手の凄さ・強さの秘訣について、5つ挙げてみました。
- ①ヘビートップスピン
- ②無尽蔵のスタミナ
- ③フォアハンドダウンザライン
- ④粘り強く強靭なメンタル
- ⑤ツアー屈指の戦略家
毎年全仏オープンの開催中に誕生日を迎えるナダル選手、2022年でなんと36歳となります。
長髪をなびかせ、ノースリーブのウエア、ヒザ下まであるパンツとファッションも先鋭的だった若かりし頃のナダル選手、現在は髪の毛も短くなり(頭頂部が少し心配)、パンツも短くなりました。
ケガや不調があっても、そのたび不死鳥のごとくよみがえり、さらにパワーアップしてきたナダル選手、これからもますます充実したプレーを魅せてほしいですね!
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